XY理論

30年以上も前のことですが、授業(確か心理学だったと思いますが..)で 「XY理論」を習いました。以来、時々そのことを思い出し自分自身のやり方を見直すことにしています。

XY理論は、アメリカの心理学者「ダグラス・マクレガー(Douglas Murray McGregor)」が提唱した有名な理論です。

X理論は、「人間は本来なまけたがる生き物で、責任をとりたがらず、放っておくと仕事をしなくなる」という考え方。だから命令や強制で管理し、目標が達成できなければ懲罰といった、「アメとムチ」で管理すべきというもの。

一方、Y理論は「人間は本来進んで働きたがる生き物で、自己実現のために自ら行動し、進んで問題解決をする」という考え方で、それを発揮する環境を提供できるように管理すべきというものです。

X理論が強すぎると、組織オペレーションは官僚的になり、組織が「硬直化」することが懸念されます。一方Y理論は「自由でのびのび」した環境で良さそうに見えますが、放っておくと管理不在になり「組織としてのまとまり」がなくなります。

個人的には、アメリカ的なX理論にはやや抵抗がありますが、どちらの理論が正しいということではなく、バランスが重要だと思っています。

私が長年関わってきたソフトウェアの世界では、企画・設計・開発段階ではあまりうるさいことを言わず、自由奔放に「個人の発想を重視」し、ポイント(レビューやプロジェクト会議等)ではきちんとルールに照らし合わせ「ブレがないか」をチェックすることが重要だと思っています。