責任をとる

民主党鳩山代表が、「公約が実現できなければ政治家としての責任をとる」と云っている。

政治家の先生方が使う「責任をとる!」は、軽々しく・安っぽく感じるのは私だけだろうか・・?

責任を取るということは、その前提として役割や職分がある。

我々が担当するプロジェクトで、ステークホルダー(利害関係者)の役割と責任が明確になっているものがどれだけあるだろうか・・。

ユーザーの経営者、ユーザーの推進部門管理者、ユーザー側のPM(プロジェクトマネージャー)、ベンダー経営者、ベンダーの推進部門管理者、ベンダー側PM・・ と、それぞれの役割と責任はハッキリしているかどうか・・。

また、実際の活動を確認した上で、その役割を果たしているかどうかの評価をきちんとしているのだろうか・・。

誰が何に責任を取るのかも曖昧なまま、実りのないやり取りと無駄な作業を作っていることがしばしば見られる。

そして、プロジェクトが破綻をきたしそうになるとスケープゴート(身代わり)を作って、自分は逃げようとする自己保身の関係者は多い。スケープゴートにされ易いのはPMである。

このような場合、PMはオタオタすることなく、また自己保身からでもなく、プロジェクトを成功させるために、ステークホルダーに、それぞれの役割と責任を認識させるように行動しなければならない。

関係者が、それぞれの役割と責任を共通に認識したとき、プロジェクトは成功する。

政治の世界でもプロジェクトの世界でも、当事者は責任を明確に自覚し、気概を持ってことに当り、執念を持って忍耐しつつも、事敗れたときは、出処進退を決断すべきである。