重箱の隅・・

「重箱の隅をつつく」とか「重箱の隅をほじくる」という言葉がある。「重箱の隅を楊枝でつつく」「重箱の隅を楊枝でほじくる」のように「楊枝で」を入れる方が正しい使い方のようだ。

諺(ことわざ)の意味は、『特に問題としなくても良いような些細な事柄を、いちいち取り上げては細かくうるさく言う』である。

プロジェクトの進捗会議で、それほど遅れていないし、余裕期間(フロート)も充分あるタスク(アクティビティ)について、遅れた原因や経緯について、根掘り葉掘りヒアリングし、挙げ句の果てはプロジェクトの進展に対しては、ほとんど関係ない小言と説教で、無駄な時間ばかりを費やしているプロジェクトマネージャやその部門長のような例は、どこでも見られる現象である。

プロジェクトにおける「隅」とは何であろうか・・。それは、各タスクの開始と終了である。計画段階で開始と終了条件を明確にし、実施において、この条件をクリアしているかどうかを厳密にチェックすることが『プロジェクト管理の基本』である。

プロジェクト崩れを起こしたプロジェクトでは、ほとんどこれができていない! 特に終了条件が曖昧で、フォローもされていない場合に多い・・。

難しいプロジェクトで、「大体終わりました・・」とか、何の根拠もなしに「50%は終わりました!」というような進捗管理をしていて、成功したプロジェクトを私は見たことがない。

以前書いた「90%シンドローム」にならないためにも、作業の隅(開始と終了の条件)を大切にしたいものである。