本のビジネスモデルは変わるか・・

昨日の朝刊に、アマゾンが電子書籍端末「Kindle」を日本でも販売するという記事が載っていた。

今回アマゾンが販売するKindleは、価格279ドル(約24,800円)。今月19日から出荷を開始するという。書籍データは、携帯電話通信網を使ってダウンロードでき、価格も1冊・1部単位の設定になっている。

音楽や映像がデジタル化され、携帯電話や携帯端末で視聴できるのは今日では当たり前になりつつある。

30年以上前になるが、携帯型ステレオカセットプレーヤーを最初に販売したのは、ソニーである。その後も、改良・小型化が図られ『ウォークマン』というスタイルを確立し現在に至っている。

ソニーウォークマンが爆発的に普及した背景には、
 ?持ち運ぶと云うことが、若者に受けたこと。(ある種、これがファッションの様にいわれた)
 ?コンテンツ(音楽データ)がすでに普及・販売されていたカセットテープであったこと。
等が挙げられる。

今では媒体も、カセットテープからUSBメモリを使った書込可能なものに変化し、コンテンツも著作権の範囲でコピーし使うことができる。

従来の本は、かさばるため配送コストが掛かったり、持ち運びに不便であった。また、印刷や製本の手間も掛かり、ある程度の販売量を見込めないと出版することはできない

Kindleなら、そんなリスクをとらずに出版ができるようになる可能性がある。

百年以上続いてきたこの本のビジネスモデルが、ついに変わろうとしている。Kindleの販売は、イノベーションと呼ぶのに相応しい、新たな取り組みといえる。

普及のキーは、日本語のコンテンツをどの程度増やすことができるかである。書籍のネット販売では、世界で最大のシェアを持っているアマゾンが電子書籍に再チャレンジすることは、非常に意義深く、今後の発展に期待したいところである。

また、電子端末ということで今後は、一方向だけでないサービスや付加価値が出てくることに大いに期待したいものである。

Kindle