パーキンソンの法則

世の中には、いろいろな法則があります。

パーキンソンの法則」もその中の一つで、英国の歴史学者政治学C.N.パーキンソンCyril Northcote Parkinson:1909 - 1993)が、その著作「パーキンソンの法則:進歩の追求」のなかで始めて提唱しました。

この法則は、役人の数に関する第一法則と、財政規模に関する第二法則があるとされています。

第一法則 「仕事は、その完成のために使える時間を満たすまで延長される
上司から『この仕事を10日でやってくれ』と依頼されると、7日で終了するにもかかわらず10日掛けてしまう。
プロジェクト管理において、納期やコストに対する指摘ばかりしていると自然と余裕(安全)を見た納期・予算設定の方向に流れることも同じである。

第二法則 「支出(経費)の額は、収入の額に達するまで膨張する
いったん予算化すると無駄な仕事をしていても、余すところなく使い切ってしまう。来年度の予算が削減されてしまうから、すべて使い切る等の心理もこれにあたる。

我々の周りに目をやってみても、多少の工夫をすれば一人でできる仕事を何人かでやっていたりする。人がいるため、かえって仕事が捗らなかったり、増えたりもする・・。

ポストを確保するために組織や役職が新たにできたり、人がいることが新たな仕事を生み、管理組織が限りなく肥大化する。人が増え組織が複雑化すると、調整のための会議が延々と続く・・。

これらは、すべて「パーキンソンの法則」と云えます。

できるだけフラットな組織にして迅速に対応するようにしたり、現場の裁量を拡大し自主的な意志決定を促し、現場の責任感とモチベーションを高める工夫が必要である。「仕事が組織を作る!」という考えが重要である。

また、企業における販売費、管理費は業績のよいときほど心して抑制しなければ膨れる一方である。一度膨らんだものを縮小することは容易なことではない。


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