誰のため?

「思うように仕事が進まない」「上司とやり方について意見が合わない」「今回の人事異動は、自分では納得がいかない」・・等々、日々さまざまな事が起きる。

仕事をするとき、新たな事をやろうとするとき、まず自分の意見、評価、価値判断があり、それに反する他人の意見がある。他人と意見等を異にすると、人はその他人の意見に対し、反対したり、無視したり、自分の意見を通そうとする。すると、どのような現象が起きるかというと、他人との間で、衝突が生じ、両者が身動きできない関係に陥ったり、逆に無視されたり、自分自身が相手(社会)に受け入れられない状態が生じる。

このような時、冷静かつ客観的に行ってほしいことは、相手の意見等も、相手の聞き耳に立てば、それは正しいということを認識した上で、自分の意見が、誰のためにあるのかを分析して頂きたい。

往々にして、自分のメンツや見栄、立場を守るためであったりする。自分のやってきた事、言動などが相手に評価され、社会に受け入れられるか否かを考えるとき、それらが、自分本位の視点からのものであり、他の者の視点を失ったものであるならば「独りよがり」の「井の中の蛙」となり、まったく、受け入れられなくなる。

では、どうすれば良いのか?

それには、相手の聞き耳、理解の仕方を、受け入れるということがまず必要となる。自己の仕事や考え方を、自己のために行うのではなく、他人のため、すなわち、相手の立場に立って、相手を喜ばすという観点で行うようにすると、意見の対立は生じないし、相手に喜んで受け入れられ、評価されることとなると思う。