米国ソフトウェア大手でリストラ!
今月になって、アメリカのソフトウェア大手が次々とリストラを発表した。
まず、アドビが昨年に続いて680名の追加人員削減を発表。アドビといえば、PDFファイルの表示ソフト「Adobe Reader」やグラフィックソフトウェアの「フォトショップ」「イラストレーター」や、ウェブサイト用技術「フラッシュ」(旧マクロメディア)の開発・販売を行うソフトウェアメーカーである。
昨年にも600名規模の削減を発表しているが、パッケージ製品の販売が落ち込んでいるため、コスト削減策の一環として追加の削減に踏み切る模様である。
次に、マイクロソフトも800人の追加削減を発表。合計で5,800人規模のリストラになるという。
マイクロソフトは、2010年6月までに全従業員の5%に相当する5,000人の削減を発表していたが、業績の回復が思わしくないことから、追加の削減に踏み切る見通しである。
「ウィンドウズ」などソフトウェア販売の成長が鈍化している中、リストラによるコスト削減で経営環境を整えるのが狙いのようである。
両者の報道が直ちにソフトウェア産業全体に影響するとは考えにくいが、業界をリードしてきた両者がリストラに踏み切ったことは、業界に対し与える『心理的影響』は大である。
また、Googleやアマゾンがクラウドコンピューティング(Cloud Computing)に力を入れている現実から見ると、前述の2社は、将来姿を消すことも多いにあり得る話である。